術前に坐位の状態で肩鎖関節・肩峰の位置を確認した方が良い。この際に上肢を振り子状に動かして肩峰の位置を確認する。

  

    肩甲骨の下に枕を入れてできる限り胸を張ると、整復位を得やすい。

  

    患者の位置はベット中央でよい。

 

    頭部はやや回旋するが、やりすぎると術後にradiculopathyを併発するので注意が必要である。

 

    体位は少しヘッドアップした方が、術野の操作および出血のコントロールをつけやすい。

 

    皮切は肩峰上から鎖骨のS字カーブまでとする(肩峰部で後方へゆるくカーブする)。

 

    肩は出血しやすいので電気メスを用いて展開する方がよい。

 

    肩鎖関節および鎖骨後縁を確認し、鎖骨後縁からフックを肩峰下に挿入する。この部位を指先で確認すると骨性のU字状になっている。肩峰のU字部は直視で確認した方がよい。

 

    鎖骨の整復はボールアンドスパイクやエレバトリウム等で上から押さえつけるのもよいが、基本的にはプレート中枢端と中枢骨片の間に鉗子を挿入して整復する

 

    外側端骨片は上から見て斜めに前後に骨折していることがあり、更に上下に骨折が存在することもある。

 

    外側端骨片は後上方へ転位している。プレートで上下方向の転位を整復した後に、整復鉗子で前後方向の転位を整復する。

 

    フックプレート使用の際には、プレートで近位骨片を固定後も遠位骨片はフリーの状態なので前後方向の転位の整復は可能である。

 

    遠位端骨片は骨膜をできる限り温存する(血行の維持と骨片をバラバラにしてしまうことを避けるため)。

 

    フックの高さが足りないとプレートが遠位骨片を下に押してしまい、かえって転位が広がる。フック高15mmぐらいがベストか?

 

 

 

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