勤務医の友人に家計相談を受ける機会が多いですが、家計に余裕があるのは全体の約20%程度です。多くの友人が「お金に余裕がない」と言っていますが、細かく訊くと驚くべきことに「謙遜ではなく事実」です。これには下記のような理由があります。

 

 

 

・  年収が増えても、年収の増加分ほどには貯蓄は増えない
   ⇒ 年収が増えた分の43-50%は税金に消える

 

        収入と可処分所得は違う。多くの方は自分の収入を「年収」、つまり額面の金額で判断するが、重要なのは自由に使えるお金(可処分所得)です

 

        「家」へのこだわりは強いが、「住宅ローン」への理解は浅い

 

        手当て等で給与がかさ上げされていることや定期的に職場を変わることが多いため、退職金をほとんど見込めないケースが多いです。

⇒ 老後に家計が赤字転落する可能性がある

 

 

 

たしかに勤務医の年収は恵まれていますが、高い税負担や社会保険料、増えがちな交際費や服飾費、惜しみない教育費、住居費によって、「可処分所得」は必ずしも多くはないことに無自覚な傾向にあることが重要です。

 

 

30歳後半から40歳代になると教育費などの子育て費用が重く圧し掛かってきますので、資金繰りが苦しくなってきます。少なくとも中堅世代の勤務医で、家計に余裕のある世帯は少数派だと思います。

 

 

収入が頭打ちなのに支出が増加するので、必然的に年を追うごとにお金に余裕がなくなってきます。院内でのポストが上り、責任や雑用だけ増えて給与は増えずという状態に耐え切れなくなって、高給を求めて転職したり開業を志向する勤務医が後を絶たちません。



しかし、それでは全く問題は解決しないのです。仮に転職により年収が300~400万円ほど上るケースでも、税率を考えると可処分所得ベースでは150~200万円増えるだけです。子育て世帯であれば、2~3人の子供を塾や習い事に通わせるだけで使い切ってしまう金額です。


では、開業医はどうかというと、盛業中の場合にはさすがにお金に余裕はあります。これは税引き前である程度費用計上することが可能になることや、収入の絶対値が勤務医よりも高いことが要因です。しかし、どうしてもある程度は生活が派手になるため、収入の割りには資産が少ない方が多いように感じます。したがって体調を崩して診療できなくなった瞬間に、経済的に破綻してしまう恐怖がつきまといます。


つまり、経済的な問題を解決するためには、収入を上げるだけでは解決策にはならないのです。経済的な問題を解決するのに最も推奨される方法は、自身のファイナンシャルリテラシーを上げることです。しかし、一言でファイナンシャルリテラシーを上げるといっても簡単なことではありません。

 

 

 

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